変わり続けるホームズ彗星 11月の星空   


形の変わったペルセウス座


            2007.11.3.  東吾妻町萩生にて  




 左の写真のガイド













ペルセウス座の姿が変わった。

大アウトバーストを起こしたホームズ彗星が、ペルセウス座を西から東へ横切っていく。

月が大きな頃には満足に星座の姿がわからなかったけれど、

月のなくなった暗夜ではペルセウス座に明るい星がひとつ増えたように見える。

点像の恒星に比べて日々拡散していく彗星の姿は、α星・アルゲニブよりも、アルゴルよりも目を引く。

11月はペルセウス座から目が離せない。





驚きのアウトバースト・ホームズ彗星

その後


2007.11.3.  20:00


11月3日の姿

 露出を変えて撮影した5コマを彗星の核を基準に重ね合わせてみた。
 核から右上方へ明るいコマが伸び、暗いコマも右下がシャープなの対して、左上は流れたような構造となっているのがわかる。
 さらに、右下の暗いコマの内部には核を取り囲むようにして影のような弧が見えている。

 
 たっぷりと光を集めると、コマの周囲に彗星らしい緑色の光が現れてきた。
 これは、地球の反対方向に伸びるイオンテイル?



11月7日の姿

 3日間見ない間にずいぶんと大きく拡散してきた。
 11月3日の画像と同じ割合でトリミングした左の写真と比べてみると、そのコマの拡散具合がわかる。

  23:01〜23:07 にかけて露出を変えて撮影した4枚の画像を彗星の核を基準に重ね合わせてみた。




 核が露出オーバーになるほど露光し、極端な画像処理をすると、淡いながら青いイオンの尾が右上に現れた。

  時刻 23:36
  露出200秒




11月8日の姿

 日々拡大していく彗星のコマ。
 いったいどこまで拡がっていくのか!?
 
 時刻 23:13〜23:33 にかけて露出を変えて撮影した5枚の画像を彗星の核を基準にして合成。
 (拡大の比率は前日の画像と同じ) 



 画像処理をすると、2つに分かれた淡いイオンテイルがコマから分離されたように見えていた。

時刻 23:49 露出159秒
時刻 23:54 露出250秒  の2画像を合成し、画像処理。





11月11日の姿

 拡がっていくコマの面積に比例するかのように単位面積あたりの光の強さは減ってきているように感じられる。けれど、まだまだ肉眼でもその存在は十分にわかる。
 
時刻22:05〜22:10に撮影した3コマの画像を重ね合わせ合成。 




 イオンの尾は薄くなったのか、なかなか写らなかった。数日前にコマから分離されたようなイオンテイルがさらに離れたところに薄く写っていた。

時刻22:24〜22:45にかけて撮影した6画像を画像処理して重ね合わせた。





11月14日の姿



ちょっと淡く… でもまだまだ肉眼で見える!

時刻 22:37 〜 22:49 に撮影した3画像を重ね合わせて合成 




イオンの尾は写らなくなってきた。コマがたなびくような姿が彗星らしい。
23:49  ISO1600 で189秒間露出



11月15日の姿

 見かけ上、満月と比較できるほどに巨大になってきた。核・核のまわりの明るいコマ・そのまわりのちょっと淡いコマ、淡いコマの中に見られる黒い弧、はあいかわらず区別することができる。


時刻23:48〜23:54にかけて撮影した3画像を合成




11月18日の姿

 ついに、見かけ上の大きさは月の視直径を超えた。この画角で表示できるのもそろそろ限界か。
 月明かりの中の撮影でも、こんなにはっきり写ってくれた。
 もうすぐペルセウス座α星がコマの中に埋もれそう。

時刻 21:07 〜 21:16 に露出を変えて撮影した3画像を合成 


 



11月19日の姿

   撮影時刻 23:20  露出140秒
画角は前日までのものと違います。トリミングはしていません。
ペルセウスα星の光のために、コマの一部が青く見えている。



11月20日の姿

 撮影時刻 23:31  露出188秒
 彗星のコマがペルセウスα星を通り抜けた。



11月23日の姿

撮影時刻 19:56  露出67秒
煌々と光る月明かりのため、写し出された彗星の姿はミズクラゲのようになってしまった。




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