2008年
11月の星空

                浅間山の噴煙と月・金星

 
2008.11.1. 榛名山麓にて撮影




今年は秋から冬にかけて、月のはじめに西の空低く、細い月が見える。

細い月は足早に金星や木星に近づいては、東の空へ太りながらどんどんと離れていく。

昨日あんなにくっついていた月と金星が、翌夕にはずいぶんと離れたものだと、

あらためて、月の動く速さに驚いてみたりするのである。



11月は1日が、最も月と金星が接近する日だった。

榛名山麓から見ると、月齢3の鎌のような月と、宵の明星が浅間山の東で並んでいた。

浅間山からの噴煙は西風に流され、夕闇に向かう西空に黒々と帯を作っている。

地球の息吹と空が織りなす不思議な風景が初冬の山麓に展開し、刻一刻と闇は深くなっていった。






  NGC253とNGC288 (ちょうこくしつ座・系外銀河と球状星団)

 NGC253(右上)は銀河系の外にある別の銀河。左下のNGC288は、われわれの銀河系の中にある球状星団。
 空の上ではその距離感覚はわからないが、頭の中でイメージを膨らませてみると、宇宙に奥行を感じることができる?




        NGC247 (くじら座・系外銀河)


 NGC247はちょうこくしつ座のNGC253の少し北にある視直径の大きな系外銀河。ただ、写真等級9.7と、とても淡いので、大きさの割にはっきりとした姿を写し出すのは難しい。
 NGC253と同じ「ちょうこくしつ座銀河団」のメンバーであるという。






ブロートン彗星 (C/2006 OF2)

撮影日   2008.11.21.

撮影時刻   00:28〜00:38
露出199秒と197秒の2画像を合成


拡散している尾が見える。
これで約11等星くらい。

撮影日   2008.11.22〜23.

撮影時刻  23:56〜24:11
露出 254秒,257秒,254秒の3画像を合成






クリステンセン彗星 (C/2006 W3)


撮影日  2008.11.22.

撮影時刻  22:12〜22:24
露出 191秒,189秒,187秒の3画像を合成


 こちらの彗星も約11等星くらい。眼では確認できませんでした。


撮影日  2008.11.29.

撮影時刻  22:10〜22:16
露出 122秒,170秒の2画像を合成

 雪雲のような雲がちぎれ飛んできては写野を横切り、ついには全天を覆うようになってしまい、この日撮影できたのはこれだけ。






出てこい黒点!

 太陽が元気がない。
 11月にちょっと黒点が出たようだけれど、撮影する前に消えて、シャッターチャンスを失った。
 この元気がない状況がいつまで続くのか…。


   2008.11.30.撮影






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