2008年

5月の星空




からす座とコップ座


2008.5.6.  榛名山西麓で撮影



五月晴れ… とはほど遠い、すっきりしない今年の5月。

夕方の空には明るくなったボアッティーニ彗星がいるはずなのに、

透明度の悪い空ではなかなか見つけることもできない。

明るくなりつつも、低く、見えづらくなっていく彗星を思いながら、

南の空に見えるからす座の端正な姿を見つけ、コップ座の星をたどる。



あのからす座のずっと下にはまだ見ぬ南十字座があるはず…。

北半球に住む者にとって、南の空にはあこがれが隠されている。

上の写真のガイド




レグルスと土星が接近!



  しし座の1等星レグルスに接近した土星。2月25日に衝となった土星の光度は徐々に落ちているけれど、レグルスにはまだ負けない。今度こんな位置に土星がくるのは30年後という。そのころ、我々は何をしているのだろうか。

左の写真のガイド





NGC4565 (かみのけ座・系外銀河)


 銀河を真横から見た“エッジオン銀河”の代表的なもの。
 横に細長く伸びた銀河の“腕”が印象的である。中心部の丸味を帯びた“バルジ”の中を暗黒帯が通っているのがかろうじてわかる。この銀河は我々の銀河系よりもはるかに大きいと見積もられている。
 NGC4565の右上には小さくうっすらと14.6等のNGC4562が写っている。
 


M53とNGC5053 (かみのけ座・球状星団)


 M53(右上の明るい星の塊)とNGC5053(左下のかすかな星の塊)はともにかみのけ座の球状星団。2つとも銀河系の天体である。接近してあるので、望遠鏡のレンズを通しても同一写野に収まり、2つの球状星団の対比が興味深い。
 M53は我々の太陽系の方向へ112km/秒の速度で接近しているのだという。見ていてもそんな動きは全くわからないのだけれど…。




ボアッティーニ彗星 ( C/2007 W1 Boattini )

 透明度の高い夜に撮影したボアッティーニ彗星は、数日前のかすかな光とは比較にならない程明るく写ってくれた。
 

 撮影  2008年5月6日



 






へ戻る
昔の星空へ