2011年
10月の星空



カシオペアのハート IC1805 


 夜空には水素ガスが描いたたくさんの絵がある。
 ハートの絵はペルセウス座の二重星団のすぐそばのカシオペア座の中。
 けれど、こんな絵は写真を撮ってみなければ見えない。
 中心に散開星団・Mel15の輝きをいただくカシオペアのハートはカメラを空に向ける人だけがとらえることのできる姿だ。

 残雪の山に雪形を想像するように、空のところどころにある水素ガスの発する赤い光や、暗黒星雲の作りだす黒いシルエットを何かに見立てて、空で遊ぶ。
 それは、
 星座を作ったころの人たちが、空で空想していたのと似ていることだろう。





NGC281  (カシオペア座・散光星雲)


2011.10.26.撮影


カシオペア座のα星の近くにある小さな散光星雲・NGC281。
さて、このニックネームは何がふさわしいだろうか…?



ガラッド彗星 (C/2009 P1)

2011.10.16.
榛名山西麓




 撮影を始めると間もなく水蒸気が増え始め、彗星の姿はさみしい姿になってしまった。

2011.10.27.
榛名山西麓



 ガラッド彗星(C/2009P1)の予想光度は上がっていくのだが、それに反比例するように、高度が下がっていく。12月下旬には6等級台の明るさになるというが、そのころには地平線すれすれだろう。そして、西の空に見えていた彗星はやがて明け方の東の空に姿を現すことになる。



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