2011年
12月の星空


ウルトラマンの故郷 M78


2011.12.17. 撮影

 M78星雲は特別な天体だ。
 他のメシエ天体ならば「M○○」と呼ぶところだか、この天体に限っては「星雲」の言葉を後に続けたい。
 M78星雲が空のどこにあるのかも知らない頃からウルトラマンの星としてその存在だけはよく知っていたものだ。
 オリオンの三ツ星の左上、光の国は今もそこにある。

上の写真のガイド

 正確にはM78はNGC2068を示すのだが、ここには他にNGC2064,2067,2071のガス星雲がある。




銀河の黒うさぎ vdB31  ぎょしゃ座・暗黒星雲


2011.12.23.撮影

 ぎょしゃ座ι星の近くにある暗黒星雲・vdB31。ウサギの耳のような長い黒い突起が2つ。そして、目のところには恒星が光り輝いている。まるでクロウサギの顔が浮かんでいるようだ。




皆既月食 12月10〜11日


21:59ころ

22:46ころ

23:23ころ

 左下から欠け始めた月。ウサギのお尻から齧られます。


 欠けたところも赤っぽく光っている。これは、地球の大気圏を通り抜けていった赤い光が屈折して地球の影の中に入り込んでいったもの。

 皆既中の月。今回の皆既月食は明るい月食だった。空に浮かんだイクラのよう。



23:22ころ
 皆既中の月を赤道儀で追尾しながら1分露出をすると、暗いはずの月は眩しいほどになり、周囲に星が現れてきた。こんな様子は皆既月食でなくては見られない。
 月のすぐ左上にある小さな星はSAO76962という7.0等の肉眼では見えないような恒星。




11日 00:01ころ
 皆既中の月を写野の真ん中に入れて、広角レンズで撮影すると、アルデバランに代わっておうし座の目玉のようになった。




ふたご座流星群


2011.12.15. 02:11ころ 
オリオンの脇を大流星が切り裂いた






 2011年のふたご座流星群は大きな月が煌々と光る悪条件。
 それでもふたご群は安定してたくさんの流星を見せてくれた。
 8月のペルセウス群がいつも天候に泣かされるのに対して、ふたご群は晴天率が高いのがうれしい。
 月がなかったらものすごい数の流星が見えたことだろう。

  2011年12月14日 榛名山麓での記録

観 測 時 刻 観測時間
(分)
ふたご群
の流星数
他の
流星数
ふたご群
HR
23h40m-24h00m 20 4 12
24h00m-24h15m 15 6 1 24
24h15m-24h30m 15 4 16
24h30m-24h45m 15 10 1 40
24h45m-25h00m 15 3 12
25h00m-25h15m 15 2 8
25h15m-25h30m 15 2 8
25h30m-25h45m 15 4 16
25h45m-26h00m 15 3 12
26h00m-26h15m 15 4 2 16
26h15m-26h30m 15 2 8
26h30m-26h45m 15 5 20
26h45m-27h00m 15 2 1 8
27h00m-27h15m 15 0
27h15m-27h30m 15 3 12
観測した流星数 54 5





ヒル彗星 (C/2010 G2)


2011.12.17. 撮影

おうし座をくじら座の方向へ移動中



2011.12.23. 撮影

この日、気温は-10℃にまで下がった。





ゲレールズ第2周期彗星 (78P/Gehrels 2)


2011.12.17. 撮影

 うお座でかすかな尾を見せていた。肉眼では確認できず、そこにあるはず、と撮影して確認。
 




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