2012年
10月の星空

おおいぬ座 昇る


2012.10.12. 早朝  榛名山西麓にて撮影


夏のはっきりしない空から一転、10月の空は透明度がぐんと高くなった。
昼間はそれなりに暖かくても、雲のない夜空の下ではもう冬装備だ。
夏の銀河が地平線に消え、いつの間にか冬の淡い銀河が頭上を流れていた。
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コートハンガー  Collinder 399  (こぎつね座・散開星団)


2012.10.15.撮影

 こぎつね座の一角にまばらな気になる星の一群がある。
 こぎつね座とや座の境近く。や座の矢羽根から4°くらい離れた位置。あるいは、大雑把にははくちょうの嘴の先。
 Collinder 399− 別名「コートハンガー星団」。
 気になる星の配列とはいえ、これが星団だとはしばらくの間知らないでいた。
 NGCカタログにも、ましてやメシェカタログにも載っていないまばらな星団である。

 (写野の左上にある小さな星の密集したものは散開星団・NGC6802)
 




ケフェウスのトライアングル NGC7261付近


2012.10.12.撮影

 北の空にケフェウス座を探すとき、目につく小さな三角形がある。
 ケフェウス座のδ星(右の青白の輝星)、ε星(左上の青白の輝星)、ζ星(左下のオレンジの輝星)の3つの星で作られた三角形。
 ここは個人的に「ケフェウスのトライアングル」と命名している場所だ。
 このトライアングルの真ん中には散開星団NGC7261がある。
 カメラを向けてみたが、期待した散開星団は銀河の中に埋没してしまって、いま一つ精彩を欠いた。だが、その変わりに、予期しなかった赤い星雲がモニターの中に現れてきた。






ガーネットスター と IC1396


2012.10.15..撮影

 大きな散光星雲・IC1396の傍らで異常に赤い恒星が光っている。
 ケフェウス座μ星… というよりも「ガーネットスター」の方が通りがいいだろう。
 この赤さをウィリアム・ハーシェルが「ガーネット」と表現したことからその名が広まったという。
 その実体は巨大な脈動変光星。大きな星として有名なベテルギュウスのさらに上をいく巨大さである。
 





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