2012年
5月の星空


ANNULAR ECLIPSE



2012.5.21.  榛名山西麓


 太陽までの平均距離 149597870km。
 月まで平均距離 384400km。
 比率を計算すると、太陽までの距離:月までの距離 ≒ 389:1

 太陽の直径 1392000km。
 月の直径 3474km。
 同じように比率を計算すると、太陽の半径:月の半径 ≒ 401:1


 距離の比と、直径の比がともにほぼ400:1
 神業のようなこの比率が月と太陽をぴったりと重ねる。
 太陽の直径は月の400倍もあるのに、月よりも400倍も遠い所にあるから見事に重なるのである。
 ただ、月も太陽も楕円軌道を運動しているので、その距離はいつも違う。
 月が地球に近い時には皆既日食になり、遠い時には金環食となる。
 
 しかし、月は約4cm/年という速度で地球から遠ざかっているらしい。
 過去、月は地球にずっと近かった… ということは、太陽と月が重なるときは皆既食となったはず。
 そして、遠い未来。地球から遠ざかった月は太陽をすべて隠すことができなくなり、金環食にしかならなくなる。
 Homo sapiens  が地上を闊歩しているこの時に、その両方が見られる位置に月があったという偶然に感謝したい。




薄雲の中で右上から月が入ってきた

部分食が進むにつれ、雲が薄くなってきた

 大きく欠けた太陽。上と下から光が伸びて、みるみるつながっていく。


ベイリービーズ!


第2接触のベイリービーズ

第3接触のベイリービーズ



 月は左下へ… 月の動きを感じるくらい急速に復元していく太陽

金環が終わると、祭りのあとのような感覚も。




日食終了目前。 早朝は見えなかった黒点もバッチリ見えるようになっていた。


金環食の観望の様子は こちら





M53とNGC5053 (かみのけ座・球状星団)

 
2012.5.13. 撮影

 右の明るい球状星団がM53、左のまばらで暗いのがNGC5053。
 隣り合っている球状星団だが、見え方がまるで違う。



NGC2683に接近したガラッド彗星(C/2009P1)

 中央やや上の細長い銀河がやまねこ座のNGC2683。ガラッド彗星はその左下にある。
 さすがにもう暗くはなってきているけれど、まだ10等までには落ちていないよう。


 2012.5.12.撮影







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