2013年
8月の星空


勇者 ヘラクレス


2013.8.27. 榛名山麓にて


 勇者ヘラクレスは8月になると西の空に横たわるようになる。
 銀河の流れから離れて、さみしい空域。
 全天にある88の星座の中で5番目の広い面積を持ちながら、そこに2等星よりも明るい星はない。
 存在感という点ではいまひとつ…。
 春先、東の空から昇ってくるヘルクレス座のH型の姿を見つけると、夏を見つけたような気になるのに、夏になるともうあまり気にもとめなくなってしまうのは、夏の銀河があまりにも目を引くからだろうか。
 ゼウスとアルクメーネの子として生まれたのに、王にはなれなかったというヘラクレスは星空の中でも少し地味なところに置かれている。
上の画像のガイド







いるか座新星

 2013年8月14日に山形県の板垣公一氏によって発見されたいるか座新星。
 かなり明るくなっているという情報はあっても、8月の空は相変わらず雲ばっかり。晴れ間を見つけるのはたいへんだ。

 発見された5日後にやっと捉えたいるか座新星。
 月明かりのある空を雲がどんどん移動していく悪条件のもと、10秒の露出で存在を確認した。
 中央やや左側にいるか座、― と ? の先にいるか座新星がある。



   2013年8月19日
    23h23mころ
    榛名山西麓
    

 


2013年8月28日のいるか座周辺


 月あかりのない条件のもと、わずかの間だけ雲が奇跡的に切れると、天の川が見えてきた。月があるのと無いのではまったく違った星空だ。
 こんなに星が見えてくると、こんどは新星を探しだすのが大変になる。
いるか座新星のガイド






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