2018年
3月の星空


沈むオリオン


  
2018.3.10. 高崎市倉渕町相満から



 いつ爆発してもおかしくはない−
 そう言われながら、今シーズンもベテルギュウスはそこにあり続けた。

 その「いつ」は明日なのか、
100年後なのか、1000年後なのか…?
 宇宙の時間の中では、
100年、200年など瞬時のこと。
 今、我々が見ているのはベテルギュウスから発せられた
640年前の光。
 億年≠ニいう単位で語られる宇宙の物語では、
640年もまた一瞬。
 その劇的な本当の一瞬に立ち会えるかどうか。
 ひとりの人間に与えられたわずかな一瞬の時間の中で、その場面に遭遇できたとすれば、それは奇跡と呼んでもよいかもしれない。

 そんな奇跡の瞬間を待ちながら、今シーズンもオリオンは同じ形のまま西の地平線へと消えていくのだった。







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