かろうじて肉眼で確認した NEOWISE彗星(C/2020F3) |
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2020.7.19. 榛名山西麓 |
今年1月には急激な増光が観測され、大いに期待されながら近日点通過前に核の崩壊をおこしてしまったATRAS彗星(C/2019Y4)。 南半球では華々しい姿を見せてくれていたのに、北半球で観測できるようになったころには急速に暗くなってしまったSWAN彗星(C/2020F8)。 そして、3度目の正直?として現れた期待の星・NEOWISE彗星(C/2020F3)。 2013年のISON彗星(C/2012S1)や今年のATRAS彗星(C/2019Y4)が越えられなかった近日点を無事に7月4日に通過すると、その彗星らしい素晴らしい姿がポツポツと発表されるようになってきた。 最初は沖縄。そして北海道。 だが…。 彗星のある場所に晴れ間がやってくれば、すごい姿が見えるはずなのに、梅雨空は本州を雲で隠し続けた。 明け方の東の空に微かな可能性を求めて何度か出かけて行ったが、彗星のあるはずの場所は一度として開かない。 やがて、彗星は明け方の空から夕方の西空へ。 同じように何度も恨めしく日没後の西空にかかる雲を眺めた。 そして、その雲間に奇跡のように彗星が現れたのは7月19日のこと。 北斗七星のひしゃくの下方を南から北へ雲の切れ間が動いていく。そこに、彗星が見えた。望遠鏡で捉えるなどという余裕は全くない。トータルで1分は見えていなかったかもしれない。望遠鏡ではなく、カメラの広角レンズが尾を引く大彗星を捉えた。 肉眼彗星としてNEOWISE彗星(C/2020F3)を見たのはそれが最初で最後だった。 |
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